ビタミンAの性質、生理作用、消化吸収、体内代謝|食と健康e840.net ビタミンAの性質、生理作用、消化吸収、体内代謝

ビタミンAの性質、生理作用、消化吸収、体内代謝

ビタミンAは、主に緑黄色野菜や動物の肝臓(レバー)多く含まれております。食事からビタミンAを摂取すると、脂質とともに小腸粘膜上皮細胞に吸収されます。一定量は肝臓に貯蔵され、他は血液によって各組織のタンパク質と結合し、組織を健全に保護する働きをしています。β-カロテンの場合、体内でビタミンAが不足すると、必要量だけがビタミンAに変換されます。変換されないβ-カロテンは脂肪組織に蓄えられるか、または排泄されます。 生体内でのビタミンAやβ-カロテンの主な作用は、以下の通りです。

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ビタミンAの主な生理作用

目の網膜にはレチナールと呼ばれるビタミンAの代謝物を含んだ光受容体が多く存在し、レチナールが減少すると、光に対しての反応が鈍くなり、欠乏が続くと夜盲症(とり目)になってしまいます。皮膚や口、鼻、気管、胃、腸などの粘膜を保護し、免疫機能を維持する働きがあるので、欠乏すると風邪をひきやすくなったり、口内炎や歯茎が腫れるといった症状が現れます。みずみずしい肌と艶やかな髪、健康な爪を育てるなど美容に関与します。ネズミの実験により、ビタミンAが不足していると上皮細胞がんや胃がんの発生率が高くなることが判明してから、ビタミンAには発がん抑制作用があるとされています。

ビタミンAの性質、消化吸収、合成、代謝

ビタミンAの分類

ビタミンA(VitaminA)には、A1系およびそのデヒドロ体にあるA2系のものがあり、それぞれにアルコール型、アルデヒド型、カルボシ酸型がある。通常のビタミンAは、Trans型で、生理活性も高いのが特徴です。また、一般的にビタミンAと呼ばれているのは、A1系アルコール型のレチノールである。そのほか、体内でビタミンAに変換することが可能なものをプロビタミンA(ProvitaminA)と呼び、天然ビタミンAと合成で得られているビタミンA関連化合物をレチノイド(Retinoid)と総称している。

ビタミンAの性質

ビタミンAは、水には溶けず、アルコール、エーテル、油脂などにはよく溶ける。空気中の酸素によってその活性を失うなど酸化をされやすく、酸性溶液中では不安定で、紫外線によっても分解をされるが、熱には強いのが特徴である。

ビタミンAの吸収

摂取されたビタミンAは、脂質とともに小腸で胆汁酸によってミセルを形成し、小腸絨毛から吸収された後、小腸上皮細胞内でエステル化され、キロミクロンに組み込まれ、リンパ管を経て肝臓へ送られる。体内のビタミンAのうち、約90%は肝臓に脂肪酸エステルとして貯蔵されるが、必要に応じて加水分解され、肝臓で合成されるレチノール結合タンパク質(RBP)と特異的に結合し、目的の組織へ運搬される。ビタミンAは、成長・生殖、視覚、感染予防など幅広い生理機能に関与している。レチノールは上皮組織を保持して感染を予防するとともに、成長,生殖,視覚,聴覚に関与する、レチナールはロドプシンの成分として、正常な視覚機能を維持する。レチノイン酸は核内レセプターを介して遺伝子の発現調節に関与し、細胞の増殖や分化の制御に重要な役割を果たすとされている。

ビタミンAの生合成と代謝

ビタミンAの生合成と代謝

ビタミンAの栄養と健康

ビタミンA消化と吸収

ビタミンAの栄養所要量

ビタミンAは、油脂類に溶ける脂溶性ビタミンです。皮膚や粘膜の細胞の正常な分化を促し、粘液の産生にも関係しています。ビタミンAは「目のビタミン」といわれ、目の健康に深く関わっているビタミンです。 ビタミンは肝臓から血液を通り組織へ行き、肝臓で脂肪酸と結合して貯蔵される。 必要に応じてタンパク質と結合して体内にお運ばれ、 細胞にとりこまれ、成長促進や粘膜維持に関与。 ビタミンAは、脂溶性ビタミンである為に過剰摂取すると体内蓄積をし過剰症を引き起こす事がわかっています。摂取する量は決められています。

ビタミンAの過剰症

ビタミンA不足・欠乏症

ビタミンAの吸収促進・阻害

ビタミンAを大量に摂取した場合、頭痛、めまい、吐き気、嘔吐などの中毒症状(過剰症)をおこすことがあります。動物のレバーのようにビタミンAを多く含む食品を同時にとる場合には注意が必要です。 ビタミンAが不足すると粘膜が乾燥しやすくなります。そのため、目が乾く、肌がかさつく、風邪をひきやすくなる、胃腸の粘膜が傷つきやすくなる、髪が傷む、爪がもろくなる、などの症状があらわれます。 ビタミンAの吸収促進には、ビタミンD、βカロチンなどのカロチノイド類や脂質を含む食品と一緒に摂取する事、吸収阻害因子は喫煙などがあります。

ビタミンAを多く含む食品

ビタミンAと抗酸化作用

妊娠初期とビタミンA

ビタミンAの成分レチノールを多く含む食品を紹介します。肉類では豚、牛、鶏の肝臓に多く含まれます。それからうなぎやいか、たまごやバターなどの乳製品にも多く含まれます。 β-カロテンには活性酵素の発生を抑え、取り除く働きがあります。ビタミンEは抗酸化作用のほか、細胞内に過酸化脂質が作られるのを抑える働きがあります。 ビタミンAは妊娠中も必要なビタミンですが、妊娠3ヶ月までの過剰摂取により赤ちゃんの耳の形態異常が増えることがわかっています。

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