ビタミンと食事摂取基準
国民健康・栄養調査の結果を見ると、ほとんどのビタミンの平均摂取量については問題がないのですが、実際には、生活習慣や嗜好の違いにより一人ひとり差があるので、ビタミンを多く摂取している人と、そうでない人がみられます。実際には偏った食事をする人にビタミン欠乏があると思われます。
ビタミンの策定栄養素
エネルギー、たんぱく質、脂質(総脂質、飽和脂肪酸、n-6系脂肪酸、n-3系脂肪酸、コレステロール)、炭水化物、食物繊維、水溶性ビタミン(ビタミンB1、ビタミンB2、ナイアシン、ビタミンB6、葉酸、ビタミンB12、ビオチン、パントテン酸、ビタミンC)、脂溶性ビタミン(ビタミンA、ビタミンE、ビタミンD、ビタミンK)、ミネラル:マグネシウム、カルシウム、リン、微量元素(クロム、モリブデン、マンガン、鉄、銅、亜鉛、セレン、ヨウ素)、電解質(ナトリウム、カリウム)
ビタミンの摂取指標
国民健康・栄養調査の結果を見ると、ほとんどのビタミンの平均摂取量については問題がないのですが、実際には、生活習慣や嗜好
エネルギー | 推定エネルギー 必要量 |
エネルギーの不足のリスク及び 過剰のリスクの両者が最も小さくなる摂取量 |
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栄 養 素 |
健康の維持・増進と欠乏症予防のため | 推定平均必要量 | 特定集団を対象に測定された必要量から、性・年齢階級別に日本人の必要量の平均値を推定した。ある性・年齢階級に属する人々の50%が必要量を満たすと推定される1日の摂取量。 |
推奨量 | ある性・年齢階級に属する人々のほとんど(97~98%)が1日の必要量を満たすと推定される摂取量。 | ||
目安量 | 推定平均必要量・推奨量を算定するのに十分な科学的根拠が得られない場合に、ある性・年齢階級に属する人々が、良好な栄養状態を維持するのに十分な量。 | ||
生活習慣病の一次予防のため | 目標量※ | 生活習慣病の一次予防のために、現在の日本人が当面の目標とすべき摂取量(または、その範囲)。 | |
過剰摂取を防ぐため | 耐容上限量 | ある性・年齢階級に属するほとんどすべての人々が、過剰摂取による健康障害を起こすことのないよう、できるだけ接近を回避する量。 |
※増やすべき栄養素(食物繊維、n-3系脂肪酸、カルシウム、カリウム)と減らすべき栄養素(コレステロール、ナトリウム(食塩))がある。脂質については、エネルギー比率とともにその質も考慮する必要があり、飽和脂肪酸、n-3系脂肪酸、n-6系脂肪酸、コレステロールも策定された。