ビタミン欠乏症は、ビタミンの摂取不足で起きる
普通に生活していればビタミン欠乏症には陥りづらいですが、国民栄養調査の結果を見ると決してビタミン欠乏症の人は少なくないといえます。これは、好き嫌いなどで偏食による栄養の偏りが発生しているからだと言えます。肉、魚、野菜、ごはんとバランスのいい食生活を心がけましょう。
ビタミン欠乏症の一覧
ビタミン
|
一日所要量
|
軽度な
欠乏症 |
重度な 欠乏症 |
|
男性
|
女性
|
|||
ビタミンA | 2,000IU (600μg) |
1,800IU (540μg) |
視力の低下 | 夜盲症・角膜乾燥症 |
ビタミンB1 | 1.1mg | 0.8mg | 疲労感・食欲不振 | 脚気・ウエルニッケ脳症 |
ビタミンB2 | 1.2mg | 1mg | 口内炎・目の充血・皮膚炎 | 口角炎・口唇炎 |
ビタミンC | 100mg | 100mg | 食欲不振・歯茎から出血 | 壊血病 |
ビタミンD | 100IU (2.5μg) |
100IU (2.5μg) |
なし | くる病 |
ビタミンE | 10mg | 8mg | なし | 溶血性貧血 |
ビタミンK | 65μg | 55μg | なし | 頭蓋内出欠 |
ナイアシン (ニコチン酸) |
16~17mg | 13mg | 皮膚炎・食欲不振 | ペラグラ |
ビタミンB6 | 1.6mg | 1.2mg | 食欲不振・貧血 | 皮膚炎・けいれん |
葉酸 | 200μg | 200μg | 下痢・舌炎 | 大球性貧血 |
ビタミンB12 | 2.4μg | 2.4μg | なし | 悪性貧血 |
ビオチン | 30μg | 30μg | 筋肉痛・脱毛・疲労 | 皮膚炎 |
パントテン酸 | 5mg | 5mg | 頭痛・皮膚炎 | 血圧低下・副腎機能低下 |
現代の食生活とビタミン欠乏症
ビタミンの主な働きは、糖質、脂質、たんぱく質という熱栄養素の働きをスムーズにする潤滑油の役目をしています。その為、体に必要な量は微量でも、欠くことは出来ません。食糧が十分に摂取できなかった昔と違い現代は、夜盲症やくる病、脚気、壊血病といった、目に見える形でのビタミン不足の病気は少なくなりました。しかし、元気がない、体がだるい、調子が良くないという声を多く聞きます。それらの多くは、ビタミンの不足による場合があります。これを潜在性なビタミン欠乏症といいます。
ビタミン欠乏症の原因の多くは偏食
ビタミン欠乏症は、好き嫌い等により偏った食生活による偏食などが原因としてあげられます。特にビタミンを多く含む穀類や豆類、緑黄色野菜が減り、食物繊維も不足しています。その一方、逆にタンパク質や脂質を取り過ぎています。また、菓子類や清涼飲料水など、砂糖の取り過ぎもあります。その他として昔と比べて、肉、魚、野菜などの食品そのものの栄養価が落ちてしまったこともあげられます。
ダイエットによるビタミン欠乏症も多い
若い女性に多いに多く起きるのが、無理なダイエットによるビタミン欠乏です。特に思春期の女性は、美や痩せへの強い憧れがあり、無理なダイエットをしがちです。しかし、思春期は特に成長に段階において多くの栄養素を必要とし不足すると色々な障害が現れてきます。その為、ビタミンやミネラルはエネルギー源になりませんが、体内でたんぱく質、糖質、脂質などの代謝をスムーズにし、体調を整えるために欠かせない栄養素です。健康的なダイエットを行う為には。身体を維持・健康にするための重要な栄養素を確保しつつエネルギーや脂質を落とす事が重要です。