ビタミンCの栄養所要量
ビタミンCの1日あたりの必要摂取量を、まとめたのが下表です。ビタミンCを大量に摂取しても、それによる副作用はほとんどありませんので、ビタミンCは推定平均必要量と推奨量の2つだけが、公的機関で定められています。ビタミンCは、体の細胞と細胞の間を結ぶコラーゲンというたんぱく質をつくるのに不可欠です。これより皮ふや粘膜の健康維持に役立ちます。また、病気などいろいろなストレスへの抵抗力を強めたり、鉄の吸収を良くしたりします。さらに、抗酸化作用もあり、有害な活性酸素から体を守る働きをすることから、動脈硬化や心疾患を予防することが期待できます。
ビタミンCの推定平均必要量
その年令の半数の人が必要量を満たす、ビタミンCの摂取量で 1日最低これくらいは必要な量です。
ビタミンCの推奨量
その年令のほとんどの人が必要量を満たす、ビタミンCの摂取量で、 1日の理想的な摂取量と考えてよいでしょう。
性別・年齢別におけるビタミンCの所要量
不足すると、寒さや細菌に対する抵抗力が下がってカゼなどの病気にかかりやすくなったり、骨の発育が不十分になったりします。ビタミンCの欠乏症で知られる壊血病(かいけつびょう)は、コラーゲンがつくれないために細胞の間の結合がゆるむことでおこります。血管や関節が弱くなることから、歯ぐきなど体の各所で出血したり、関節が痛んだりする病気です。 一方、ビタミンCは、過剰に摂取しても吸収率が低下し、残りは尿から出てしまうため、一般的には有害な過剰症はないといわれています。ただし、薬やサプリメントなどでは、吐き気、下痢、腹痛といった胃腸への影響が報告されていて、腎機能に問題がある人では腎結石のリスクが高まることから注意が必要です。適切なご利用方法をこころがけてください。
年令 | 18~49才 | 50才以上 | |
男性 | 推定平均必要量 | 85 | |
推奨量 | 100 | ||
女性 | 推定平均必要量 | 85 妊婦95、授乳婦125 |
85 |
推奨量 | 100 妊婦110、授乳婦150 |
100 |
*厚生労働省 日本人の食事摂取基準より
*1mg(ミリグラム)は1gの千分の一で、1g=1000mgです。
ビタミンCは、1日の推奨量である100mgの、10倍以上摂取しても、余分な分はほとんど尿から排出される、仕組みになっています。これは、水に溶けやすいビタミンCの特徴です。
ビタミンCを多く含む食品
ビタミンCを多く含む食品のリスト
ビタミンCが多い食品 | ビタミンC含有量 |
赤ピーマン | 170 |
黄ピーマン | 150 |
ゆず(果皮) | 150 |
アセロラジュース | 120 |
パセリ | 120 |
芽きゃべつ | 110 |
レモン(全果) | 100 |
なすのからし漬 | 87 |
ケール | 81 |
からし菜漬け | 80 |
ピーマン | 76 |
にがうり(=ゴーヤ) | 76 |
めんたいこ | 76 |
柿 | 70 |
キウイフルーツ | 69 |
レッドキャベツ | 68 |
モロヘイヤ | 65 |
いちご | 62 |
ししとうがらし | 57 |
きょうな(水菜/生) | 55 |
ブロッコリー | 54 |
カリフラワー | 53 |
ハム(ロース) | 50 |
ベーコン(ロース) | 50 |
レモン(果汁) | 50 |
パパイヤ | 50 |
かぶの葉のぬか漬 | 49 |
きんかん | 49 |
ハム(ボンレス) | 49 |
かぶ(葉) | 47 |
かいわれだいこん | 47 |
つまみ菜(生) | 47 |
ビタミンCの多い食品は、果物(とくにかんきつ類やイチゴ)、野菜、いもなどです。ビタミンCは水に溶けやすく熱に弱いので、できるだけ新鮮な生で食べるのがよいことになります。ポイントは、洗いすぎたり、ゆですぎたり、水にさらしすぎたりしないことです。ビタミンCを詳しくしりたい人は、ここをクリック
ビタミンCに関する情報
ビタミンCに関する詳しい情報ビタミンCの栄養所要量
ビタミンCの吸収を促進阻害する因子
ビタミンCが多い食品
ビタミンCの過剰症
ビタミンCの欠乏症