ビタミンC過剰症と欠乏症、栄養と健康
ビタミンCは、体の細胞と細胞の間を結ぶコラーゲンというたんぱく質をつくるのに不可欠です。これより皮ふや粘膜の健康維持に役立ちます。また、病気などいろいろなストレスへの抵抗力を強めたり、鉄の吸収を良くしたりします。さらに、抗酸化作用もあり、有害な活性酸素から体を守る働きをすることから、動脈硬化や心疾患を予防することが期待できます。ビタミンCは、ストレスの多い人ほどきちんととる必要があるといわれています。ここでのストレスとは、寒さ、暑さ、疲労、苦痛、心痛、睡眠不足、働き過ぎなど精神的・物理的ストレスの両方です。またたばこを吸う人も、より多くのビタミンCが使われるといわれています。
ビタミンCの栄養とビタミンC過剰症
ビタミンCは水溶性ビタミンに分類され、必要量以上のビタミンCを摂取しても代謝されず尿と一緒に体外へ排出されます。食事からのビタミンC過剰症は起こりづらいと考えられております。
ビタミンC過剰症の症状
上記のとおり、ビタミンCによる過剰症はありません。
サプリメントによるビタミンC過剰症
現在、食事によるビタミンCを過剰摂取する事でおきる過剰症は、起こりづらいと考えられています。しかし、サプリメントは、その純度の高さにより非常に少量でも大量のビタミンCを摂取する事ができ、食事で摂取するビタミンCに比べ大量に摂取する事が可能です。ビタミンCは水溶性ビタミンで消費されず余ると体内に排泄されますが、腎臓に負担がかかったり尿路結石になるリスクがありますので注意が必要です。
ビタミンCの栄養所要量
不足すると、寒さや細菌に対する抵抗力が下がってカゼなどの病気にかかりやすくなったり、骨の発育が不十分になったりします。ビタミンCの欠乏症で知られる壊血病(かいけつびょう)は、コラーゲンがつくれないために細胞の間の結合がゆるむことでおこります。血管や関節が弱くなることから、歯ぐきなど体の各所で出血したり、関節が痛んだりする病気です。一方、ビタミンCは、過剰に摂取しても吸収率が低下し、残りは尿から出てしまうため、一般的には有害な過剰症はないといわれています。ただし、薬やサプリメントなどでは、吐き気、下痢、腹痛といった胃腸への影響が報告されていて、腎機能に問題がある人では腎結石のリスクが高まることから注意が必要です。適切なご利用方法をこころがけてください。
ビタミンCの所要量は以下の通りです
成人男性 | 100mg |
成人女性 | 100mg |
妊婦 | +10mg |
授乳婦 | +50mg |
参照) ビタミンCの栄養所要量
※ビタミンC上限量は定められていません
※「日本人の食事摂取基準(2005年版)」による
※成人=18~49歳
ご参考:2003年 国民健康・栄養調査による摂取量(20~59歳平均)
男性:103mg 女性:126mg
ビタミンC過剰症に関する情報
ビタミンCに関する詳しい情報ビタミンCの栄養所要量
ビタミンCの吸収を促進阻害する因子
ビタミンCが多い食品
ビタミンCの過剰症
ビタミンCの欠乏症