パントテン酸の栄養所要量
1日あたりのパントテン酸(ビタミンB群)の摂取量は、目安量だけが定められています。なお、パントテン酸は大量に摂取しても、健康障害(過剰症)は、ほとんど報告されていません。パントテン酸は、糖質、脂質、たんぱく質の代謝とエネルギー産生に不可欠な酵素を補助する役割をしています。また、コレステロール、ホルモン、免疫抗体などの合成にも関係しています。これらのことから、皮ふや粘膜の健康維持を助ける働きもしています。
パントテン酸の目安量
その年令のほとんどが、必要量を満たすと思われる、パントテン酸の 1日の摂取量です。目安量は、科学的データや根拠が得られない場合に、定められています。
パントテン酸の推奨量・上限量
摂取量については、目安量以外にも、推定平均必要量、推奨量、上限量などがあり、詳細はビタミンの摂取量についてをご覧ください。なお、パントテン酸は大量に摂取しても、健康障害(過剰症)は、ほとんど報告されていません。
性別・年齢別におけるパントテン酸の目安量
不足すると、成長障害、手足の知覚異常、頭痛や疲れなどがおこることが知られていますが、広く食品に含まれることから、通常の食生活で欠乏症はめったにありません。一方、とり過ぎた場合の有害な影響はほとんど報告されていません。ただし、薬やサプリメントで大量に摂取する場合は、吐き気や食欲不振の報告もあるため、適切なご利用方法をこころがけてください。
年令 | 18~49才 | 50才以上 |
男性 目安量 | 6.0 | |
女性 目安量 | 5.0 妊婦6.0、授乳婦9.0 |
5.0 |
*厚生労働省 日本人の食事摂取基準より
*1mg(ミリグラム)は1gの千分の一で、1g=1000mg
なお、2001年国民栄養調査の結果は、小児~成人の摂取量の平均値は4~7mg/1日でした。
パントテン酸を多く含む食品
パントテン酸を多く含む食品のリストパントテン酸が多い食品 | パントテン酸含有量 |
鶏レバー(肝臓) | 10.10 |
豚レバー(肝臓) | 7.19 |
牛レバー(肝臓) | 6.40 |
鶏はつ(心臓) | 4.41 |
たまごの卵黄 | 4.33 |
ひきわり納豆 | 4.28 |
たらこ(焼) | 3.68 |
たらこ(生) | 3.68 |
納豆 | 3.60 |
鶏ささみ | 3.08 |
うなぎ(きも) | 2.95 |
豚肉(心臓/はつ) | 2.70 |
子持ちかれい | 2.58 |
すじこ | 2.40 |
キャビア | 2.38 |
いくら | 2.36 |
レバーペースト | 2.35 |
鶏むね肉(皮なし) | 2.32 |
かも | 2.17 |
牛はつ(心臓) | 2.16 |
めんたいこ | 2.16 |
鶏もも肉(皮なし) | 2.06 |
鶏むね肉(皮付) | 1.96 |
牛肉(尾/テール) | 1.95 |
まつたけ | 1.91 |
あわび | 1.90 |
モロヘイヤ | 1.83 |
生ハム(長期熟成) | 1.81 |
鶏もも肉(皮付) | 1.68 |
あいがも | 1.67 |
あゆ(養殖/焼) | 1.67 |
アボカド | 1.65 |
パントテン酸は、広く食品に含まれますが、特に多いのはレバー、納豆、さけやいわしなどの魚介類、肉類、卵などです。 パントテン酸を詳しくしりたい人は、ここをクリック。
パントテン酸に関する栄養情報
パントテン酸に関する詳しい情報パントテン酸の栄養所要量
パントテン酸の吸収を促進阻害する因子
パントテン酸の過剰症
パントテン酸の欠乏症