ビタミンの名前
ビタミンの名前jは、発見年次に従ってアルファベット順にA・B・Cなどと命名され、さらにB1・B2などと数字をつけて細分されてきたが、それぞれの化学構造が明らかになると、その構造を表す厳密な化学名や物質名(化合物名)が提案され、現在ではビタミン名と化合物名が併用されてきました。なお、発見されたビタミンはその機能から命名されるものが多く、乳汁の分泌lactationからとったビタミンLなどもあります。ビタミンB3やB4がないのは、発見され報告されたのちに、B3はパントテン酸と同じであり、B4はアミノ酸の混合したものらしいとわかって除外されているためです。また、ビタミンとして発見・報告されたもののなかには、その後の研究で不適当とされるようなものもあり、そのうち生理的意義の明確なものはビタミン様作用因子として扱われています。これにはビタミンF(必須脂肪酸)、ユビキノン(補酵素Q)、リポ酸(チオクト酸)、ビタミンBT(カルニチン)、ビタミンB13(オロト酸)、パラアミノ安息香酸、ビタミンP、ビタミンUなどがあります。
ビタミンの種類
ビタミン名 | 効果と性質 | 使用目的 |
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毛細血管の機能の保持、タンパク質の生成の促進、メラニン色素の生成の抑制 |
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目の機能の保持、皮膚や粘膜の保護、成長促進、生殖機能の維持、感染の予防 |
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小腸でのカルシウムとリンの吸収促進、血液中のカルシウム濃度の保持、骨や歯の発育維持 |
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体内の脂質の酸化防止、細胞膜の保持、末梢の血液循環の促進 |
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出血時の血液凝固作用 |
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炭水化物の代謝促進、神経機能の調節 |
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炭水化物・タンパク質・脂肪の代謝促進 |
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炭水化物・タンパク質・脂肪の代謝促進 |
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赤血球の生成の促進 |
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赤血球の生成の促進、タンパク質の生成の促進 |
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タンパク質の代謝促進 |
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ビタミンの効果
ビタミンは生命に必要な有機物をいいます。人間の体の機能が正常に働くために欠くことができないものですが一部の例外を除いて、ビタミンは体内で生産、合成することはできません。ビタミンの働きには、生命を維持するのに欠かせない働きである「生理作用」と、積極的に病気を予防し治療する薬としての働きである「薬理作用」という2つの作用があります。
ビタミンの抗酸化作用
ビタミンの抗酸化作用が非常に注目されています。特にビタミンA、ビタミンC、ビタミンEは、抗酸化能力があります。私たちは、酸素を消費し生命活動を行っていますが、同時に活性酸素も作られます。ビタミンは体内に産生された活性酸素を抑える働きがあります。例えば、活性酸素は体の中にある脂質を酸化して、老化や動脈硬化などを進行させる有害な過酸化脂質をつくりだし、この過酸化脂質が体のサビとなり悪影響を及ぼします。実は、ビタミンの中には活性酸素の働きを抑える作用があるのです。それがビタミンの「抗酸化作用」といわれるものです。全てのビタミンに抗酸化作用があるわけではなく、ビタミンA、C、E、そしてB2などにある「薬理作用」にのみ、含まれます。そこで、これらのビタミンは活性酸素の悪い働きを抑え、過酸化脂質などの生成を防ぐという意味で「抗酸化ビタミン」と呼ばれます。
ビタミンの相互作用
ビタミンはそれぞれに重要な働きをするが相乗効果でさらにその効力を増します。A、C、Eはいっしょに摂ることによってお互い酸化されるのを防いだり、過剰摂取を防ぎます。B群はいっしょに摂った時に最大の効果を発揮し、ビタミンもミネラルなしでは十分な効果を発揮できません。だから、まずマルチビタミンミネラルを摂りその上で各種ビタミンをプラスすべきです。
ビタミンにおける誤解
ビタミンは食事の代わりにはなりません ビタミンは強精剤ではなく。ビタミンにはカロリーもなく、エネルギーの源となるのは何も含まれていない。 ビタミンはタンパク質やその他の栄養素(ミネラル、脂肪、炭水化物、水)の代用物にはなりませんで。 ビタミンは自体は体の組織を構成する要素ではありません食事をするのを止めてビタミンを摂り、それで健康になれると思ったら大間違い(バランスのいい食事が基本)。