ビタミンC摂取不足(欠乏症)の症状
壊血病とビタミンC欠乏
ビタミンC(アスコルビン酸)の欠乏による疾患で、ビタミンCの摂取不足、腸管からの吸収障害、細菌感染などによる体内需要量の増大などが誘因となる。症状は出血および骨変化を特徴とする。すなわち、毛嚢周囲に出血がみられる毛嚢角質部の増殖や腫脹、歯間乳頭部の出血や腫脹、そのほか、外力の加わるところに出血がおこりやすい。また、歯や骨の発育が悪く、骨折をおこしやすい。
ビタミンC欠乏による免疫力の低下
ビタミンCは、体内で出来てしまう活性酸素を分解して、老化の進行を遅らせたり、白血球の働きを高めます。もし、ビタミンCが不足すると、体内に活性酸素が多くなり、細胞が傷つけられたり、白血球の働きが鈍くなり、免疫力が低下してしまいます。
骨粗鬆症とビタミンC欠乏
骨は、カルシウムの代謝によって新しい骨に生まれ変わりますが、年齢とともに、骨をつくる細胞よりも壊す細胞の働きが強くなって、骨量が減少してきます。骨粗鬆症は、骨量が減少するために骨がもろくなり、骨折しやすくなった状態です。特に女性に多くみられます。妊娠や出産によってもカルシウムが減少しますが、閉経を迎える50歳前後から骨粗鬆症が増えてきます。骨は、コラーゲンという繊維状のタンパク質から成る結合組織の上に、カルシウムなどが沈着して形成されています。コラーゲンは骨に弾力性を与え、折れにくくします。ビタミンCはコラーゲンの生成にもはたらいているので、充分にあれば骨の弾力性が増し、不足すれば骨折しやすくなります。
ビタミンCの性質と正しいビタミンCの摂取方法
水溶性ビタミンのビタミンCは過剰摂取しても尿中排泄されます
ビタミンCは水溶性ビタミンで、必要以上に過剰に摂取しても代謝されず尿中に排出をされます。また、摂取したビタミンCが体内に滞留している時間は非常に短いのも特徴です。ですので、必要量(成人男性100mg/日)を正しく把握し、摂取する事をおすすめします。
ビタミンCは、こまめに摂取するのがポイント
摂取後数時間で使用されなかったビタミンCは尿中に排泄をされます。ですので、常に代謝に必要なビタミンCが欠乏することなく供給するのが理想です。その為にも3度の食事でビタミンCを補いたいです。野菜や果物を多く摂取する事を基本とし、不足を感じたときは、ビタミンCが入った飲料やサプリメントを使用する事もおすすめします。
ビタミンCを摂取するタイミングは毎食後+睡眠前がいいです。
ビタミンCは毎食後に摂取するのがおすすめ
ビタミンCは体内での滞留時間が短く、常に食事から供給をしたいビタミンです。前の食事から時間が経過しており、食事により摂取した飲食物は、消化管で積極的に消化・吸収をしようとします。他の飲食物と一緒に摂取する事で吸収効率を上げる事もできます。(逆に食品の食べ合わせでは吸収効率を下げる事もありますので中が必要。)ですので、毎食時に野菜、果物を多く摂取をしビタミンC欠乏が起きないように心がけましょう。また、不足分をサプリメントで補う場合も毎食時、食後30分以内に摂取する様にしましょう。
特に朝食では果物、寝る前にはサプリメントでビタミンC補給
睡眠中もビタミンの代謝は行われており、長時間食事からビタミンCの補給が無かった体はビタミンCの要求は多く、朝食に果物を摂取する事は非常にいいとされております。果物を朝に摂取すると非常にいいと言われている理由の1つです。また、睡眠前にビタミンCを補給するのもよいでしょう。しかし、空腹時にビタミンCを大量摂取すると胃荒れの原因にもなりますので注意しましょう。
タバコ(喫煙)とビタミンC消費
喫煙の害は、喫煙者本人だけでなく、喫煙しないまわりの人にも及びます。タバコの煙、特に副流煙には発癌物質、その他の有害物質が数多く含まれているからです。喫煙者では、非喫煙者に比べて、吸い込んだこれらの有害物質を解毒する為に、ビタミンCの代謝が速くなっていて、生体内のビタミンC総量を減らすことがわかっています。また、小腸でのビタミンCの吸収も低下するともいわれています。したがって、喫煙の害から身体を守る為には、適量のビタミンC、ビタミンE、β-カロテンなどの抗酸化ビタミンを摂ることが薦められています。
ビタミンCの栄養と健康 |
ビタミンC消化と吸収 |
ビタミンCの栄養所要量 |
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ビタミンCには肌の調子を整え、シミやソバカスの原因であるメラニン色素の生成を抑制する働きがあります。また、体の免疫力を高め、風邪の予防等の効果があります。 | ビタミンCは、消化管で吸収され血中に送られます。血漿中のビタミンC濃度は、摂取後 1.5〜3時間でピークに達し、その後、緩やかに減少します。 | ビタミンCの栄養所要量は定められております。摂取状況は、ほぼ充足しており一般的な食事すれば欠乏の心配はありません。 | |||
ビタミンCの過剰症 |
ビタミンC不足・欠乏症 |
ビタミンCの吸収促進・阻害 |
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水溶性ビタミンでもあるビタミンCは過剰症の無いビタミンと言われています。過剰摂取しても体内蓄積はされませんが、腎機能などに悪影響がある事がわかっています。 | 水溶性ビタミンであるビタミンCは生体内の酸化還元反応に関係し、また、コラーゲンの生成や骨芽(こつが)細胞の増殖などさまざまな作用をもっています。 | ビタミンCは、喫煙、熱に弱い、酸化(空気に触れる)、アルカリ性に弱いです。ただし、芋類に含まれるビタミンCは、比較的安定。 | |||
ビタミンCを多く含む食品 |
ビタミンCの抗酸化作用 |
ビタミンCとニキビ、美白 |
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ビタミンCは、野菜や果物に多く含まれているビタミンです。また、ビタミンCと同じ作業があるアスコルビン酸は酸化防止剤として多くの食品に含まれております。 |
ビタミンCには活性酵素の発生を抑え、取り除く働きがあります。ビタミンEは抗酸化作用のほか、細胞内に過酸化脂質が作られるのを抑える働きがあります。 | ニキビを改善するにはビタミンC成分は有効です。しかし、注意しなければいけないことはビタミンCでもいろいろな種類があるということです。 |